会報第13号

もくじ
〜 第4回 九州販売士交流会 開催 〜
〜「秋季流通施設見学会」の報告〜
〜 投稿記事 〜 ◇役員&会員◇
  地域を活性化するのは“馬鹿”か“カリスマ”か 
  石川六郎さんと販売士試験 
  『プロフェッショナル』を観て 
  笑顔名人生へのいざない 
  真・善・美を磨いて全機現に 
  好感の持てる顧客対応と好感の持てない顧客対応 
  無一物中無尽蔵 
  ちょっと怖い添加物のお話 ! 
〜 事務局便り! 〜
  事務局からのお願い
  今年1年を振り返って



〜 第4回 九州販売士交流会 開催 〜
事務局長 泉 亨

  恒例となりました九州販売士交流会が、去る11月18日(土)に長崎商工会議所において開催されました。
 当日は生憎の小雨の中、福岡販売士協会の参加者は、かもめ15号で長崎の会場へと向かいました。今年は日本販売士協会設立30周年と記念すべき年であるにも関わらず、当の日本販売士協会が不参加となったこと、また、鹿児島、宮崎、熊本等からの参加者が全くいなかったこと等、一抹の寂しさを感じましたが、何はともあれ、定刻通りの14時30分に交流会は始まりました。

 演題、”まちを元気にする”・講師、竹本慶三氏。 講師である竹本氏の肩書きをご紹介しますと、
  『 させぼ四ヶ町商店街協同組合・理事長 』
  『 長崎県商店街振興組合・副会長 』
  『 佐世保商工会議所・商業部会長 』
  『 佐世保市商店街連合会・会長 』
  『 佐世保観光コンベンション協会・理事 』
と、まさに”まちを元気にする”にふさわしい肩書きの持ち主です。皆さんの中にはご存知の方も居られるのではないかと思いますが、氏はテレビ等にも出演し現在大活躍中の著名士です。
「竹本さんが来られると聞いて駆けつけました」と云った声が聞かれる中で講演が始まりましたが、その内容の素晴らしさに只々感動させられました。

 ここに講演の要旨をご説明させて頂きます。
 商店街の三つの役割は、・(1)経済的役割 ・(2)社会的役割 ・(3)文化的役割 であり、経済的役割はとも角として、社会的役割は、出会いの場を提供することである。また、文化的役割としてはイベントの開催など。それも人を集めるためのイベントを行うこと。
 まちを元気にするためには、いかにして街に人を集めるかが最も大切なことであり、そのためのイベント開催であって、それには市民1人1人を参加させ、感動させることが一番 ! 

  まちを元気にする、まちが元気になる
   → 人が集まる、交流人口が増える
    → 自分達が元気になる
     → 楽しい街となる
      → 商店街が元気になる
この連環の中で経済的効果も生まれてくる。

 地域社会のトレンドとして、定住人口の減少〜その対策として交流人口の増加がある。交流人口を増加させ、経済的効果を上げると云った、いわば花を咲かせるには、枝を大切にしなければいけない。
枝を大切にすると云うことは、その幹を大切にすること。そして、それは幹の下にある根を大切にすることにつながる。しかし、案外私達は目に見える部分しか見ていない、目には見えない根っ子の部分の大切さを理解していない。最も大切な根っ子の部分に目を向けなければいけない。
 世の中に食育があるなら、街育があっても良い筈だ。商店街だけでなく、市民一人一人を巻き込んで街を、そして商店街を育てていくことの大切さを理解すること。理解して貰うことが大切だ。
 具体的な四ヶ町の取り組みとしては、きらきら応援団大募集がある。
『100万個の灯りで街中を埋め尽くそう。人を集めるには灯りが有効な手段の一つだ。従って、一口1,000円で貴方もきらきらイルミネーションのオーナーに!』
と云ったキャッチフレーズで市民の参加を促し、きらきらフェステバルinSASEBOが開催されている。
 また、逸品フェア、逸品巡りツアの開催など、斬新な感覚でのイベントの説明を聞いていると、ワクワク、ソワソワと云った気分になるから不思議でした。
 リーダーの情熱、それによって醸し出される市民一人一人の情熱が ”まちを元気にする”大きな原動力となっていることに気付かされ、大きな感動を覚えました。


 大きな拍手と感動の中で講演が終わり懇親会へと移りましたが、心づくしの酒、肴はとも角として、ここで意表をつかれる場面が展開されることになりました。
それは、長崎販売士協会の富永会長を中心とした、ブルースの演奏会となったことです。若い頃ブラスバンド、それもブルースを得意としていたそうで、ワイングラスを片手にナイトクラブで飲んでいるかのような気分?になり、つい酒量も上がってしまいました。
 色々な方々との懇談で新しい世界を知り、新しい知識に興味を感じ楽しいひと時を堪能することが出来ました。
 折角の交流会、1人でも多くの販売士の方々に参加していただき、交流の輪を少しづつ広げ、やがてそれが九州全体に広がって、文字通りの九州販売士交流会となることを願いながら散会することになりました。
第5回の九州販売士交流会は、島原販売士協会が担当される予定です。交通の便の問題等で一泊の予定で参加することになるかとは思いますが、会員皆様の参加を期待したいと思っています。



〜「秋季流通施設見学会」の報告〜


 2006年10月7日土曜日に今年度第二回目となる、流通施設見学会を佐賀県鳥栖市にある、「鳥栖プレミアム・アウトレット」にて実施致しました。
 当日は、朝から晴天に恵まれ、郊外を散歩するにも最高の条件でした。同施設もこの日からオータム&ウィンター先取りキャンペーンがスタートし、多くのお客様が買い物を楽しまれておりました。
 今回は総勢10名の会員による見学会で、午後1時に施設内インフォメーション前に集合の予定でしたが、大原顧問は開店と同時に施設に来られ、早朝から店舗の巡回を済ませる張り切りようでした。同施設への交通手段は、自家用車か、バスの利用となりますが、天神からの直行バスは今回のキャンペーンに併せ、料金をディスカウントしており500円で来られたとの事です。ちょっと得した気分ですね。
 全員集合の後、同施設の運営会社である「チェルシージャパン株式会社」のオフィースを訪問しました。この度は、忙しいなか同施設の副支配人の新留氏と管理担当の松尾氏の二方にお話を伺う事ができました。(写真参照)
 チェルシージャパンの戦略概要からセールスプロモーションまで、パンフレットを多数準備して頂き、詳しくご説明を受けました。非常に判りやすい資料であり、更にはクーポンシートまで用意して頂きました。この場をかりてお礼申し上げます。有難う御座いました。 ここで簡単に同施設をご案内致します。
 2004年3月12日に日本で4箇所目となる施設として佐賀県鳥栖市にオープンしました。さわやかな空気と明るい陽光が似合うカルフォルニア州南部の美しい街をイメージしたスパニッシュ・コロニアルスタイルの施設には94のショップが並びます。
現在は、土岐市への出店を加え、全国で5箇所のプレミアム・アウトレットを展開されております。
 「プレミアム・アウトレット」はアメリカのチェルシープロパティグループの商標です。チェルシープロパティグループは1981年にアウトレットセンター第一号店を開業し、全米に店舗網を拡大、現在は全米の主要都市にプレミアム・アウトレットを中心に60以上のアウトレットセンターを運営しています。人気ブランドがそれぞれ独立したショップを構え、商品の品質と品揃えを重視するという独自の方針がお客様から圧倒的な評価を博しており、1平方フィートあたりの売上が他のアウトレットセンターの1.5倍いう驚異的な数値を記録しております。全店舗とも世界各地の著名ブランドが直接出店する、アメリカ生まれの全く新しいスタイルであり、非日常的な空間で一日中ショッピングを楽しめるのが特徴です。(パンフレットより抜粋)
皆様も是非、鳥栖にてワンランク上のショッピングを体験してみてはいかがでしょうか? 次回の企画をお楽しみにして下さい。



〜 投稿記事 〜  役員&会員



地域を活性化するのは“馬鹿”か“カリスマ”か

顧問 山本 宣尚

 次から次へと様々な分野で資格検定試験が誕生し、今や何でも検定<uームとなっているが、11月のある日、週刊誌の発売広告で「観光カリスマ」という文字が目に付いた。観光に力を入れている地方自治体に、「観光マイスター」という称号のあることは知っていたが、また、新種の資格検定かと思って読んでみた。3年前に国土交通省が定めた「観光カリスマ表彰制度」により認定されたカリスマが、平成18年に全国で100人に達したのを契機に、「地域再生の担い手観光カリスマ≠P00人」という特集が組まれたもの(「週刊エコノミスト」(11月14日号)。
 各地で観光産業の発展に寄与したこれらカリスマ達の職業は、市・町・村長、市役所職員、温泉旅館・ホテル経営者、地場産品製造業者と多岐にわたっているが、いずれにも共通することは、<自分なりの観光哲学を持ち地域の内外に多彩な人的ネットワークを有する>ことである。
 「カリスマ」と言えば、今から12年前、東京・原宿の美容院に、飛び切り腕が良くて芸能人顔負けの人気があり、「カリスマ美容師」としてテレビ・雑誌にたびたび出ていた3人の美容師のことをご記憶でしょうか。その後、「カリスマ美容師」は、次々と各地に誕生するとともに、「カリスマ」と言う称号は他業界にも波及していった。今日、「カリスマ歌手」「カリスマ講師」「カリスマ添乗員」「カリスマ外科医」、果てには「カリスママダム」といった類まで出現。
 最近では、山形新幹線の車内販売員に、他の販売員の何倍もの弁当を売り上げる人がいて、「カリスマ販売員」と呼ばれ話題になっている。斉藤さんは、季節やその日の乗客の動向に合わせ、車内のお客さんのニーズをいち早く汲み取り素早く対応して好成績をあげて、同僚からは「後ろにも目があるのでは」と言われているそうである。
「カリスマ」とは、もともと、『超人間的・非日常的資質を持った英雄や預言者』(広辞苑)であるが、転じて今や『一般大衆を魅了するような資質・技能を持った者』をも指す言葉になったようだ。言葉の意味は、時代につれて変わるという見方もあるが、私は、国の機関までこの言葉を使い始めたことに納得がいかない。前述のようなケースは「観光功労者」、そして「達人」「名人」あたりが妥当であり、「カリスマ」と呼ぶのは、かなり誇張だと思っている。
 さて、多くの都市において、公共施設の郊外移転や大型店の郊外立地が進んだ結果として、かつて賑わった中心市街地が空洞化してしまい、近年その活性化が叫ばれているが、それに先立つ時期、つまり、小売業界においてチェーンストアの多店舗化と大型化が進展して商店街に影響が出始めた頃のことです(私の体験談)。昭和45年から始まった「商業近代化地域計画策定事業」は、地方都市の駅前開発と商業立地を推進する上で大きな役割が期待されていました。この計画作り事業は、国・県の支援のもと、当該地域の商工会議所に商業者、学識経験者(経営コンサルタント含む)、市(都市整備・商業振興担当)の3者構成による委員会が設けられ、一年がかりの検討・作業が行われました(基本計画≠フあと1、2年かけてコンセンサスを得て実施計画≠ニ言う2段階)。
 中央(日本商工会議所)でこの事業の指導に当たる立場から策定後の状況を見ていると、計画の運命は数年で決まりました。いざ提案されたプロジェクトの実行となると、なかなか足並みが揃わず(地権者の同意が得られず)、結果として「画に描いた餅」に終わったものが多かったのですが、何とか実施にこぎつけた地域もありました。そのうち、これら計画が生かされた地域には、<自らの損得を省みず、寝食を忘れてプロジェクトの意義を熱心に説いて回った人>が必ず何人かいることに気がつきました。我々は仲間うちで、「街づくりは、三馬鹿がいないと実現しないんだね」と言っていたものです。つまり、商店街に一人、経営コンサルタントに一人、行政サイドに一人、熱心な人が不可欠だと言うこと。言葉は良くないが、親しみをこめた「馬鹿」である。
 「馬鹿」と「カリスマ」では、言葉のイメージはまったく違うが、地域を愛し、信念を持って熱心に取り組み、他人の協力を取り付けて障害を乗り越えていくその心意気は同じである。
 かつてバブルの時代に、身分不相応の大きなハコモノを作って、現在、借金に苦しんでいる市町村が数知れず、また、最近でも、ブームに乗って風力発電設備を作ったはいいが、風車が回らない地域がいくつもあることをテレビで報じていた。地域おこしの成否は、無責任になりがちな「組織」や補助金の多少によるものではなく、事業に携わる人の中に、「馬鹿」と言われるくらいの人がどれだけいるかにかかっている、と私は思う。


石川六郎さんと販売士試験

監事  1級販売士 小野 宗利

 昨年暮れのことです。新聞各紙に元鹿島建設社長・元日本商工会議所会頭の石川六郎氏の訃報が掲載されました。これを見て私ははっといたしました。日本を代表する経済人と個人的にかかわりがあるはずもありませんが、実は若干の接点があったのです。
 私は仕事の関係もあって、平成3年ころ中小企業診断士の試験に挑み、ほぼ合格ラインまで来ていたのですが、勉強仲間に聞いたところ、皆、販売士1級の資格を取っているとのことでした。これはいけないと遅ればせながら受験申込をし、慌てて勉強にとりかかりました。当時のメモによると、企業経営通信学院の講座を受けたり、自宅学習をしたりして、約190時間を受験勉強に当てたことになっています。
 平成4年2月19日福岡商工会議所で第19回1級販売士検定試験が行われ、後日合格の通知を頂きました。私の点数は9科目平均で86.9点でした。(なお、この試験の受験者は1,803名、合格者は247名、合格率13.7%でした)
 これで一安心、中小企業診断士の受験仲間にも面目が立つとほっとし、それっきりになっていました。
 ところが4月に入って福岡商工会議所から、このたびの診断士検定であなたが最優秀になったので表彰式に出席してほしい、旅費は当所にて負担する旨の連絡があり、思い掛けない事態にびっくりしましたが、上司も快く出席を勧めてくれましたので、ともかくも上京しました。
 5月19日、日本商工会議所・会頭応接室にて、簿記、英文タイプ、商業英語など他部門を含めて表彰式が行われ、当時の日商会頭石川六郎氏からあいさつ、賞状と記念品の授与がありました。石川氏は非常に温厚な感じの方という印象でした。私が代表して謝辞をのべましたが、いささか緊張しました。その後も昼食・懇談会、新聞・雑誌記者のインタビューなどがあり、結構大きなセレモニーでした。
 その後は販売士のことも半ば忘れかけていましたが、福岡販売士協会の設立を機にこれに参加して今日に至っています。今回、会員として若干過去を語ることも良いかなと思いつつ、石川さんとの接点の話を書きました。


『プロフェッショナル』を観て

1級販売士 佐田智彦

 私は、ここ数年、TV番組をほとんど観ない。関心があるのはニュース、天気予報のほか、自然界(古代・宇宙・海関係)のものと、スポーツ(ラグビー・陸上)番組くらいである。理由は余りにも雑多な情報が多すぎそれらを観る興味も知る必要もないからである。
 そんな折、11月7日(火)の朝刊のTV番組を眺めていると、BS−11(14:50〜16:50)の映画番組に目がくぎ付けとなった。学生時代に福岡の映画館で観たタイトルに出くわした。その映画は名優達の正義感溢れるいわゆる西部劇スタイルのもので、かなりの年月を経ても思い出として残っていた。
 一度興った心の欲求を抑えることは出来ない。平日だが、効率よく早めに仕事を終えて時間前に帰宅した。心の高ぶりを抑えつつ、映像は懐かしいコロンビア映画の文字と音楽からスタートした。
 製作年度は1966年のアメリカ映画で、時は1917年、メキシコ革命の最中の物語だ。
 内容は、テキサス油田の資産家の妻(クラウディア・カルディナーレ)が革命派のリーダーに誘惑される。夫は妻を奪い返すために懸賞金を掛けて戦いのエキスパート(4人)を雇う。4人が敵地へ乗り込んで行き、彼らの専門家技術を如何なく発揮して、悪戦苦闘の末、連れ戻すのだが・・・・・・・・結末がまた米国映画らしく面白い!オールドフアンの方には、DVDで楽しまれることをお勧めする。
 4人の個性的俳優の専門職は、バート・ランカスター(ダイナマイトのスペシャリスト)、リー・マーヴィン(リーダーで射撃の名手)、ロバート・ライアン(馬の専門家)、ウッデイ・ストロート(追跡と狩猟を得意としてナイフと弓矢の名手)のそうそうたるキャストである。
 平原と砂漠を舞台に、昼は炎天下、夜は零下の過酷な気象条件のなかで、敵陣にいる妻を奪い取るまでの、彼らの『戦略・戦術』、『知恵や判断力』、『果敢なる行動力』を見せ付けられる数々のシーンは、いつのまにか現実を忘れさせ、冷静さをも失わせさせ画面の虜にしてくれる。
 また静寂な夜、野営のテントに焚き火を囲みながら語り、ウイスキーを飲む場面は、バックグラウンドミュジックとしての静かなメキシカンギター曲が効果的でかつ魅力的だ。ムードは私の心を和ませてくれる。
 紅一点クラウディア・カルディナーレ(当時27歳)も、丁度1時間経過後の後半から登場する。情熱的なマスクとプロポーションの彼女は当時イタリア人気NO1の女優さんで、ブリジッド・バルドー(B・B)と比較されて、クラウディア・カルディナーレをC・Cともいい世界を2分した。
 遊びに夢中だった学生時代の当時は、外国人スターとしては一級の憧れの女優さんだった。今もって彼女は外国人特有の可憐さと、セクシーさを感じさせてくれる。
 特別な意味があって観た訳ではない当時の心境は覚えてないが、シニアになったこの年代での観方もまったく別の視点から観ているのであろう。画面では、ややもすると離脱しかけるメンバーに対して、リーダー役としての見事なセリフ・立ち振る舞い、目的完遂までの個々人の緻密な役割・役目と責任感の完遂、人間愛に満ちたラストシーン、またアメリカ映画らしいユーモアの場面等々、如何なく発揮し楽しませてくれた。
 私にとって極めてまれな映画鑑賞、それも40年前のものにも関わらず、全く新鮮さを感じた。それも観る人の心が新たな欲求を興し、かつ人生においてかなりの年代を経て観たこともその要因だと思う。
 その日は早めに夕食を取った。映画シーンの余韻を温めながら、心にはいつも創造的な欲求を抱くようにと感じつつ、口にする焼酎にもひとしおの美味しさを感じ満喫した。


笑顔名人生へのいざない

1級販売士  櫨本 攻

 近頃は子供を叱れない親と笑顔の作れない人が増えていると聞く。
 皆さんの近辺に、横で何を言われても何があっても顔面神経痛的な表情の人はいないかい?
人がおはようと言ってもこちらを見向きもしないでむしろ当人がそこにいなかったかのようにスーと素通りをした経験?いやそうゆう人を見かけたことないかい?
 よく聴く言葉に「何も話すことはありません。」無味・無意識無頓着、いわゆる仙人みたいな生き方をしている人に遭遇することがある。
 先だって私は笑顔共和国を少しの間、訪問してきた。その国は近くて遠い国だがパスポートなしで自由に入出国できる。とにかく国中が「笑顔とありがとう」ウイルスで蔓延していた。
 人間社会では、会話がなければ何も進まない。いつも不遜な顔をしていれば人が避けて通るようになる。そこには人間が生活しているという実感はわかない。犬や猫だって喜怒哀楽はわかるんだやな。
 その結果、自然と一人ぽっちに落ち込んでいく。
 もしあなたがそういう症状に陥ったとしたら、そこからの脱却方法を伝授しよう。
 まずニーと笑ってみな、相手がどんな顔をするか?「こいついけすかんやつやなー」と思われたら君の勝ちなんや!相手が君に感心を持ったあかしなんだ。そこから必ず話の種が生まれてくるから…
 そこで私は提唱する。「笑顔があればと…自然に人に話しかけたくなる。その話題が次から次へと伝播していくことまちがいなしやで!」


真・善・美を磨いて全機現に

顧問 1級販売士 登録講師 大原 盡

 1.はじめに
酷暑一転、北からの涼風で、朝夕は凌ぎ易くなり、田圃に稲穂実る初秋が到来しました。季節の変わり目に、身体が即応出来るよう、健康には充分注意しましょう。表題は、自己啓発の私の目標です。気付いたところから始めております。
 2.「知・情・意」から、「真・善・美」に
 今迄、知;知識・知恵・情報。情;感情・喜怒哀楽。意;考え方・行動と理解していたが、これは、概念的哲学に過ぎず、より具体的に実践し易い言葉「真・善・美」で、心身全体の機能をフルに発揮して、皆様のお役に立ちたいと願っている次第です。
 3.「真」を究める
 「真」は、真実・真理・原理・法則。物事の中心・本質・最重点に志向すれば難問は解決します。物事に熱中して、真剣になれば、類は友を呼び、情報は自ずから集まります。
 朝露を踏み大地に体内の静電気を放電させるとリウマチ治療になると謂われ、体内静電気は、合掌して深呼吸すると心身爽快になります。神社・仏壇に合掌する丈でなく、日頃から合掌して万物に無事を感謝していると、福を招き、精神安定の効果は大になります。
 両足も合わせて妊婦の逆子を治す方法もある位です。両手をこすり熱を持たせ、患部にあてる効果は甚大です。このように、為になる知恵は放出して伝えていると、新しい知恵が無尽蔵に浮かんできます。心を閉ざして出し惜しむと、新陳代謝はとまり、脳の老化を早めます。
 4.「善」の循環
 「誠実・謙虚」を家訓にする「紙与」渡辺家を学びたい。誠の道を貫き、嘘・偽りのない信用第一を重んじる店は繁盛しております。曖昧な考え方は「揺らぎ」がでます。昔、ある都市で「アップルパイ」が美味しいと評判の店があった。評判になるとどうしたものか味が落ちて不味くなって売れなくなってしまう。すると、売れるように美味しく作りなおす。この繰り返しで店は大きくなったと伝えられている。だが、悪銭身に付かず潰れてしまった。
 正直・誠の心棒を大きく育てて「善の循環」をはかり、先ず笑顔で笑顔を呼びこもう。
 5.「美」は身近なことから始めよう。
 「美」の開眼に、昨年は美術館に毎週通い、審美眼を育てる手始めに、受付で名前を書く際は、名前には霊数があり親の願いがこもっているから気の入った字を書くようにした。美的行動は、背筋を真っ直ぐ伸ばし、笑顔で接し、矍鑠・元気の発露を心がけている。
 最小費用で最大の芸術的価値表現を志向する画伯に出会い、納得出来ず宿題にしている。
 6.おわりに
 福岡販売士協会の会合は、会員間交流で、お互いの資質向上を図る場であります。
 先日のアサヒ飲み会で、泉さんから、ラム(仔羊)にL−カルニチン含有、体内の脂肪を燃やすと教えられた。食肉に関して造詣深く一発で答えられ、有難く感謝しております。
 L-カルニチンは、その他コレストロールの増加抑制。疲労回復に良いと云われています。街を歩き、店の熱意を見い出し、縁あって苦心談を聴くと、隠し味でカステラや蕎麦つゆの秘伝がわかりました。商人訓の冒頭に「商人である前に人間であれ」とあり、人間学を修めることは心棒(本質)を逞しく育てることに通じ、人間関係の心理学を経営に取り入れることが話題になっている昨今、今後注目したいと思っております。


好感の持てる顧客対応と好感の持てない顧客対応

1級販売士 中村 純治

 今年初めに、福岡販売士協会に入会したばかりにも関わらず、暫く福岡を離れることになりました。現在は中小企業大学校東京校の中小企業診断士養成課程に通っています。多摩地方にマンションを借りて妻と愛犬と住んでいます。大学校には25分の距離ですが健康のためと思い、毎日リュックサックにパソコンと弁当を入れて徒歩で通っています。ちょっぴり突き出たお腹が引っ込むことを期待しています。
 慣れない環境のせいか、先日胃痛を起こしました。ちくちくと1週間も痛むのです。体力勝負の学校に通っているため、体を壊したら何もならないと思い、近所のA病院にいそいで出かけました。
 血液採取をして検査をしたのですが、結果は「たいしたことはありませんよ」と医者に言われました。医者に「たいしたことないよ」と言われると安心したのか、今はすっかり良くなりました。
A病院は家の傍にあり、内科、胃腸科、皮膚科でしたが、大きくもなく小さくもない民間の病院でした。待合室はそれほど広くなく、10人も入れば満杯です。そんな中、3人の看護士が忙しそうに働いていました。受付に座っている看護士は、かなりベテランらしく、てきぱきと仕事をこなしているように見えます。受付に来る一人ひとりに応対し、治療代を精算する人にも応対し、かかってくる電話にも一人で対応しています。
 そんな中、一人の女性が受付に近づき質問を始めました。「支払金額の件でお聞きしたいのですが」と切り出すと、看護士さんは「はい、どのようなことでしょうか?」と聞き返しました。すると女性は「9月の診察料金は950円だったのに、10月と11月は1,200円取られています。どうしてでしょうか?」と聞いていました。彼女の唐突な質問に看護士さんはどのように応対するのか興味を引かれた私は耳を傾けていました。看護士は「ちょっとお待ちください。」と言うなりパソコンに向かいキーボードを叩き始めました。10秒ぐらい叩いた後に「お客様は9月の○日に初来院をされています。したがって○○指導費が1か月分ではなく、日割り計算になっています。ですから・・・・・」と懇切丁寧に、且つ論理的に説明されていました。その女性も途中で納得した様子でしたが、最後まで聞いていました。「ありがとうございました。ただ、ちょっと聞いてみたかっただけです。」と聞いたほうが恐縮していました。看護士は最後に「どんな細かいことでも、ご遠慮なく聞いてください。」と言っていました。それを傍らで聞いていた私はすっかりほのぼの感に囚われてしまいました。
 その看護士の接客力の高さ、そしてパソコンを叩くだけで、瞬時に過去の治療代請求履歴が分かる情報システムの高さに感心させられました。私にとっては始めて病院だったのでちょっと不安を持っての通院でしたが、この好感の持てる顧客対応を見るだけで安心感と信頼感が一気に醸成されました。
 それに比べ、ちょっといやな気分にさせられた出来事もありました。東京で7ヶ月暮らすために借家を探した際に味わいました。予めインターネットで入居対象物件にあたりを付け、現地のB不動産まで足を運びました。B不動産の担当者は女性でありCさんと言いました。Cさんは人当たりも良く、応対の良さも感じられました。
 「ご希望は良くわかりました。対象物件の契約を進めておきます。」とCさんに言われ、話はとんとんと進みました。また、契約書の中に「連帯保証人の所得証明が必要」と言う項目がありました。私はそれを見て、「連帯保証人に成ってもらったとしても、所得証明までは出してくださいとはなかなか言えないものです。家賃の一括前払いで連帯保証人の所得証明は免除できないでしょうか?」と頼みました。するとCさんは「ご希望に添えるように話を進めておきます。」と大まかに了承してくれました。
 次の日、九州の自宅に電話が入り「対象物件に決まりました。1週間以内に管理会社D不動産から契約書が送られてきます。不明な点があればD不動産のほうに直接遠慮なくお問い合わせください。」とCさんに言われ、安堵したのを覚えています。
 2〜3日後に契約書が送ってきました。中身を確認すると「連帯保証人の所得証明が必要」と書いてあるのです。話が違うので確認の意味で管理会社D不動産に電話をかけました。中年の女性らしき担当者が出ました。訳を話すとその女性は「話は聞いていません。連帯保証人の所得証明を出すのはこの業界では常識です。」と高飛車にでるのです。唖然としました。私はD不動産に直接電話したことがいけなかったのかと後悔をしながら仲介のB不動産のCさんに電話をかけました。Cさんには事の次第を理解していただき、再びD不動産と交渉していただきましたが不発に終わりました。結局は他の不動産を通して他の物件を探しました。連帯保証の件は連帯保証会社でまとまりました。
 今回感じたことは、D不動産の担当者の接客能力の低さとB不動産のCさんのコミュニケーション能力不足(重大事項をD不動産に伝えなかったこと)です。B不動産の担当者Cさんはこのミスを次の業務には活かし2度と失敗しないでしょう。しかし、D不動産の担当者は当人の資質の問題であって教育では変えられないでしょう。その女性がオーナーなのか従業員なのかは不明ですが、このような好感の持てない接客を続けていれば、D不動産の将来は決して明るいとは言えないでしょう。
 最近はどの業界においても販売員は教育が施され、接客能力が向上していると感じます。どこに行ってもマナーが良く、嫌な思いをすることが減少しました。販売員はそのお店の看板であり、リピーターやロイヤルカスタマーを囲い込むことの出来る大事な人的資源です。今後とも顧客のニーズや気持ちを理解し、好感の持てる顧客対応が出来る販売員が増加することを願っております。


無一物中無尽蔵

1級販売士  甲斐田 誠二

 つれづれなるままに筆をとります。
『月日は百代の過客にして、行き交ふ年も又旅人なり。舟の上に生涯を浮かべ、馬の口をとらえて老いをむかふる者は、日々旅にして旅をすみかとする』
 有名な松尾芭蕉の一文ですが、”古希”を迎え、時の過ぎるのが早いことです。”歳月人を待たず”とはよく言ったもので、”長寿の心得” の中で ”人生六十より七十にしてお迎え来る時は『仕事中』と言え” とは正に当を得た言葉だと思います。
 私の日常は、朝散歩五十分後、腕立て伏せ三十五回、エキスパンダー三十五回、太極拳の腰廻し百回、足の裏叩き千二百回、顔面皮こすりマッサージ五百回、ゴム紐伸ばし五十回等を終えて、夏はシャワーを浴びます。朝食には玉葱赤ワイン一杯、酢ピーナツ五個、酢ニンニク一個、少量のパン一個、コーヒー一杯、きな粉を入れた黒ゴマ混じりのヨーグルト、バナナ、キウイ一皿です。
 新聞は念入りに見ます。それから、道楽で始めた国家試験勉強に入ります。CDカセットの各科目の先生方の熱心な講義が、実に面白いものですネ。昨年の試験成績と今年のそれと較べ、第一群は合格点が昨年、今年とも取れているのですが、第二群が今一つの所でつまづいています。然し、私の生活の銘であるサムエル・ウルマンの詩、”青春とは”の中の『歳を重ねただけで人は老いない、夢を失ったとき、はじめて老いる』の一言一言が勇気と希望を与えてくれます。大学の国家試験場で若い人に混じり、その群れの中で競うことは、胸の躍動するものがあります。それから一週間に1日、高校の後輩が講師をする武術太極拳です。老若男女で華やぎます。
 次に医療ミスの話に入ります。10月20日、市の検診結果が判明しました。
副院長、検診結果を見て、7.4の数値、”立派な糖尿病です” の一言。一瞬頭の中が真っ白になりました。それから自分の合点がいかない疑点を解く為に過去三ヶ年分の日記から検診表を抽出、11月4日に再度来院しました。今度は副院長ではなく院長。
一見して“これは間違っている”。何のことは無い、検査レポートの機械印字から手書きで市の検診表に転記した、ベテラン看護師が尿酸値の7.4を誤記し、HbAICへ記録した結果と判明しました。一生懸命謝る彼女の言葉も、喜びの為にかき消され、怒りの感情も湧きませんでした。然し私のように日記三年分の記録から、反論材料を見出したからよかったものの、一般の人は、その数字をひたすら信じて、せっせと薬を服用することを考えると、ゾッとします。
 それから、腕立て伏せの話にもどりますが、決して真似をされないようにお願いします。太極拳の仲間の男の人が、挑戦ということで、実行したとのことでした。結果は肩を痛めておおごとでした。ローマは一日にして成らず。“鵜の真似をするカラス水に溺れる”。何十年もかかった腕立て伏せです。その人の生い立ち、背景を知らなければ決して真似をすべきことでは有りません。
 別して販売士のはなしですが、社員教育、販売士養成を兼ねて、随分前になりますが、久留米岩田屋、久留米井筒屋、ダイエー六つ門店の三社の人事検収部門を訪問しました。
 岩田屋の担当者が販売士の受験歴有り、ダイエーに3級販売士が1人いて、全般に販売士に対する認知度低く、残念な結果でした。考えてみれば、どの社も競争に打ち勝つ為に、そんなことには構っていられないと云う事が、その余裕の無さの実情のようです。
 又、話は日常生活の夕方、夜の部に戻ります。朝のストレッチ体操、腰振り叩き、足の付け根、リンパ液の流れをよくする為に、朝と同様両手で五百回叩きます。足首ポンプと云って、仰向けに寝て両足を30度位交互に上げ、ふくらはぎを厚紙で作った丸太棒にストン、ストンと落とし込みます。風呂では、岡山大学名誉教授、妹尾先生の教えられる全身皮こすり、マッサージをします。先生が云っておられる、「人間は血流がしっかり保たれ、滞った箇所で癌が発生しなければ、百二十歳迄誰でも生きられる」を、愚直に信じやっています。この年齢に達すると、名誉も地位にも拘ることなく、虚心坦懐に生きられます。
 夜床に入ると、胸で大きく息をとり入れ、腹で静かに息を吐き出す。これを三回位すると暫くして眠りに入ります。人間は、生まれると同時に ”死” と云う、何時その]デーがくるか分からない、支払期日未記入の約束手形を背負ってきている分けです。この手形は “資金不足” という異例の事故は無く、]デーには必ず決済される分けです。その終焉が、この安らかに眠るが如くで終えれたらと、誰しも願うことかも知れませんが、最高の幸せと思います。脈略もない、他愛なき駄文で終わりますが、皆様の終着駅までのご無事を祈念しております。


ちょっと怖い添加物のお話 !

食生活アドバイザー 泉 亨

 そもそも添加物とは一体何でしょう?
 私たちが日頃口にしている食品は自然のままの生鮮食品と、本来食品が持っている姿形・内容を、人の為に都合の良い形に作り変えた加工食品に分けることが出来ます。その加工食品を作るために無くてはならないもの、それが添加物と呼ばれるものです。云わば嘘つき食品を作り上げるための代物が添加物です。と云っても加工食品が全て良くない食品とは云っていません。加工食品の登場によって私達の食生活は、よりバラエティに富んだ、より豊かなものになったことは否めない事実です。その功罪を問えば功の部分が多いと云う点では衆目の一致するところでしょう。しかし、よく考えて見ましょう。腐敗・変敗防止のために保存料、微生物対策用に殺菌剤、過酸化物生成防止のために酸化防止剤、カビの発生を防止するには防カビ剤、保存性がないものには日持ち向上剤等が使われています。さらに、嗜好性を良くする為にゲル化剤、増粘剤、着色料、発色剤、漂白剤、甘味料や酸味料、香辛料もあれば苦味料もあります。そして、色々さまざまな調味料もありますがそれはとも角として、加工品の形を整えるための凝固剤、ふっくらと仕上げるための膨張剤、水分と油分を調和させるための乳化剤、まだまだ続きますよ。色艶を良くするための光沢剤、品質を良くするためのpH調整剤、柔らかさを保つための軟化材、異物を取り除くためにはろ過助剤、油分を取り除くためには抽出浴剤。最後に栄養成分の強化・補填用としてのビタミン類、ミネラル類、アミノ酸等、どうですか? 加工食品は添加物のデパートそのものですね。しかも、それぞれの添加剤や添加料が持っている具体的な品目数は、約1500種にもなると云うことです。
少し分かり易くするためにこれらを分類して見ると次のようになります。
  @ 指定添加物・・・ 安全性・有効性を国が確認して使用を確認したもの(340品目)
  A 既存添加物・・・ 長年使用してきた天然添加物で国が認めたもの(約490品目)
  B 天然香料 ・・・ 植物や動物を起源としたもの(約600品目)
  C 一般飲食物添加物・通常は食品として利用され、添加物ともなるもの(約100品目)
 ここまでの話は日本国内でのこと。つまり厚生労働省が認めた添加物のお話です。世界各地には、日本では認められていない添加物が数多く存在しているそうです。外国のことは、この際考えないようにするにしても、物凄い数の添加物が存在している事実にはびっくりさせられます。これだけの添加物の中の、どれだけの種類を一日の食事で口にしているのか、本当に大丈夫なのか?
 そこで本題の少し怖いお話ですが、確かに添加物一つ一つの安全性は確認されています。しかしこれらの添加物を複合して摂取した場合の、安全性確認はなされていないと云う現実をご存知ですか?日本の厚生労働省ではやっていないそうです。さらに、単品でもその時点での科学的知見では安全と思われていたものが、科学が進んで発ガン性の疑いがあると判明し、製品の回収と云った社会問題も現実には起こっています。つまり、今まで安全と思われていたものが、本当は安全ではなかった ! 過去の事例を上げるとそんなことが何度もあったなあと、皆さん思い当たる筈です。
 さて改めて添加物 ! 皆さんどう思いますか?
 無ければ、無くて良ければ無い方が良い。そう思われる方も多数おられるのではないかと思います。食の原点は、
  @自然のものを採る(獲る)。
  A食べられる、あるいは食べ易いように作る。
  B健康維持あるいは、生きるための活力減として食べる。
  C自然の恵みを知る
ことにある。
 ところが作るの部分に加工技術が開発されて、随分と自然の摂理に反する食品が出回るようになりました。生鮮食品の場合は、本来の特性・品質を変化させ消費者の判断を誤らせる恐れがあるという理由で、発色、着色、漂白等を目的とした添加物の使用が、食品衛生法で禁止されています。当然のことでしょう。
 ところが加工品の場合は、原料の色調の変動を補い一定にするために着色料を使用し、食品の色調を保持するために発色剤が使用される。そして白く見栄えの良い食品に仕上げたり、着色した時にきれいに出来るようにと漂白剤の使用が認められています。これってちょっと理解出来ない理屈と思いませんか?何となく胡散臭いスジの通らない理屈のようにも思われます。ところで皆さんは、安い!便利! 旨い!見栄えが良い!そんな食品がスーパー等で特売されていたら、喜んで飛びつきますか?飛びつく前に何故?何故そんなに安いのだろう?と考えて見ませんか。そして、その食品の裏に貼られているラベルの添加物の数を数えて見ましょう。
もちろん、添加物漬けそれはそれで結構だと思う人はそれも自由です。添加物は出来るだけ敬遠したいと思われる人は添加物の数が少ないものを選べば良いと云うことになります。食品本来の風味、あるいはコク、食感らしきものを作り出すため、多数のそして多量の添加物を使用した食品が出回っています。少なくとも何も知らずに食べていると云った状況だけは無くしたいものです。
 少しでも賢い消費者になって欲しい、そう願って怖い添加物のお話をもう少し続けたいと思います。皆さんご存知のズルチンは発ガン性があると云うことで使用不可となりましたね。サイクラミン酸塩も人体に危険だと分かり使用中止になりました。タール色素は20種類ほど認められて使用されていましたが、現状は12種類に減らされています。やはり発ガン性の恐れ有りと分かったためです。
また、マヨネーズもどき、醤油もどきと云った添加物中心で作られた本物そっくりの食品も市中に出回っています。ところでコーヒーフレッシュって何だか分かりますか?ミルクでもないクリームでもない、植物油と添加物で作られた代物ですよ。さらに、無着色と云った表示をして、いかにも安全といったイメージを表現していても、他の添加物はしっかりと使用している食品の例もあります。さらに、マーガリンは植物性油だから動物性油のバターより健康に良い、なんて本気で考えていませんか?
 植物性油は常温では液体ですが水素添加で固体になります。同時に有害なトランス脂肪酸が多量に増えます。肥満や糖尿病が問題となっているのに、カツに糖分たっぷりのソースを掛け、折角の生野菜にも糖分たっぷりのドレッシングを掛ける。安物の牛肉に糖分たっぷりのタレを付けて焼肉を楽しむ。本当に摩訶不思議な世の中ですね。添加物即問題ありとは云いませんが、やはり少なくて済むのだったら少ない方が良い、そう思います。
 次の機会には、何故老化は起きる、食と老化の関係と云ったテーマを選んで原稿を書きたいと考えています。乞うご期待 ! 


〜 事務局便り! 〜


事務局からのお願い

総務委員長兼事務局長 泉 亨 

 福岡販売士協会の会員の皆様へ事務局からお願いです。
会報も今回で13号を発行する運びとなりましたが、ここで、会員投稿記事の欄を是非充実させたいと考えています。得意とする分野での得意なお話。地域の行・催事の紹介、あるいは地域の歴史的建造物や物語等の紹介記事。また、俳句・川柳・短歌・詩(ポエム、漢詩等)と云った趣味の世界の投稿でも大いに歓迎します。
 より多くの会員の交流の場として、趣味を同じくする人達の出会いの場として、会報を大いに利用していただきたい。短歌については、小生若かりし頃、日本の印象派と呼ばれているアララギ派の同人として数年間の修行の経験があります。ご希望の方には若干の指導も可です(独断と偏見交じりですが)。
 参考までに、小生の創った短歌、漢詩(七言絶句)、自由詩をそれぞれご紹介します。
月寒く 枯葉散る夜の 1人寝に 酒は我が友 夜具に座し飲む
 (解説) 寒々とした月が窓辺に張付いています。耳を澄ませば舗道を駆ける枯葉の音が聞こえるような真夜中に、布団の上で胡坐をかいて茶碗酒を飲むと云った意味の歌です。
青雲志抱五十春

春夏秋冬唯夢中

山水銘酒親友成

西山数六七八九
   (解説)
人並みに立身出世を夢見ながら、とうとう50回目の春を迎えてしまった。
振り返ってみれば一年一年が夢の中のように過ぎていました。
これからは美しい自然や、美味しい酒を友として、
60、70、80、90と年を数えながら生きていきます。
まだまだ私の人生終わった分けではないと、少々負け惜しみ気味で創作したものです。

青天にグラスを空け、星空に酒を酌む
ボトルを枕に李白を想い、夢の中にて山野を歩く
酒有り有りて我人生、また楽しからずや
友来たりて酒を酌み、友去りて又酒に酔う
浮世の移ろいに無情を覚え、湯船に浸かりて春を待つ
夢有り有りて我人生、また楽しからずや
  (解説)
明るい青空にはビールが合う。
星が輝く夜空には日本酒が良い。
酒仙と呼ばれた李白を想い、
浮世の憂さを酒で流す。
しかし夢だけは持ち続けたい。
夢なくして何ぞ己が人生か !

※ 酒、酒、酒になりましたが、酒の歌と失恋の歌以外は全て駄目と云われ続けたことが、なつかしく思い出されます。 雑文、エッセイ、寸言等なんでも結構です。奮ってご応募下さい。
 

今年1年を振り返って

会長 1級販売士 栗川 久明

 今年を振り返り、特筆すべき点を3つあげてみたいと思います。
 第1点は、新しい試みである「流通施設見学会」を春(6月)と秋(10月)の2回開催できたことです。本業で多忙な中お世話をいただいた岡野副企画委員長に心より感謝申し上げます。
 「流通施設見学会」は、販売士の資格を持つわれわれが一番興味を持て、また経験・知識を生かしていろいろな角度から流通施設を吟味し、評価できる見学会ではないでしょうか。何よりも販売士協会として見学の申し込みをしていますので、流通施設の責任者から概況説明を聞けること、また、一緒に見学後の懇親会でビールを飲みながらの意見交換がまた良い勉強の機会にもなります。いろいろな効用をもったこの「流通施設見学会」を来年はさらに発展させていきたいと思います。
 第2点は日本販売士協会の雑誌「販売士」の9月号・11月号の「会員研究レポート」に当協会会員のレポートが連続して掲載されたことです。
9月号には4月・年次総会での遠藤真紀氏の講演「現場からみた伸びる企業、衰退する企業」、10月号には石原副会長の7月・夏季研修会での講演「セールスマネージャーのあり方への提言」が掲載されました。
第3点は泉亨総務委員長兼事務局長が、11月に西鉄ストアを完全退職され、当協会の事務局長の仕事をスタートしていただいたことです。私がこれまで事務局も兼務でやっていましたが、来年3月までには事務局の仕事を泉さんにバトンタッチしたいと考えています。会員の皆様も泉事務局長のご支援をよろしくお願いいたします。
 今年も残すところ1ヶ月足らずになりました。今年1年間協会の活動に大変なご支援・ご協力を頂戴し、会員の皆様には心より御礼を申し上げます。
 どうか皆様ご家族お揃いで、輝かしい新年をお迎えされますよう祈念いたしております。